【京都】伏見稲荷大社に参拝する前に読みたい本が文庫に!!

稲荷信仰の実体験を記した貴重な書籍だったが、入手困難になっていた。

文庫版が出ていることをネット書店で見つけた時、嬉しくなった本。単行本では品切れ表示が続いていた『お稲荷さんと霊能者 』(著者:内藤憲吾、洋泉社)ですが、今年9月、河出書房新社から文庫本(税込1089円、現在)と電子書籍の両方で発売になりました。単行本は中古本の最低価格が新品の値段と変わらず、2021年10月現在、2000円程度(Amazon マーケットプレイス)はします。なかなかの人気だったので、文庫本に加え、電子書籍版も出たのは嬉しいサプライズです。文庫本はサイズが小さくなりますが、お値段も安くなっています。

本の内容

稲荷信仰そのものについてというよりは、稲荷大社に公認の指導者の資格をもって出入りしていた霊能者(分社の女神主で支部長、故人)が語る、稲荷神やその眷属たちとの関係や霊的な体験、信仰により受けたご利益などを著者が聞いてまとめたものが中心の本です。霊や神様など全く信じず懐疑的だった著者も、自分や親族が相談してもらった助言が実際に役に立ったことや、このオダイを通じて稲荷大社の神様を信じざるをえない、個人的な体験をしたことも書かれています。

この本を伏見稲荷に参拝する前に読んでおくと、本殿にお参りして千本鳥居を登る・・・まででは終わらず、本殿の後ろにある稲荷山のかなり上まで登ってお参りを続けたくなるかもしれません。オダイ(著者の解釈では神様の代理という意味)と呼ばれる存在だったこの霊能者の口からは、弘法大師がここ稲荷山で滝行など修行をしていたことも語られるなど、伏見稲荷と稲荷山の長い歴史を感じることも出来ます(実際に稲荷山では古代の古墳が幾つか見つかっているほどで、稲荷神が祀られる前から特別な地だった)。著者が霊能者に直接聞いたスピリチュアルなお話だけでなく、著者が過去の文献で見つけた、伏見稲荷やお稲荷様に関する不思議なお話が紹介されています。伏見稲荷やお稲荷様に興味がある方、参拝予定がある方にはおすすめしたい作品です。読んでいて怖い部分は少ないですが、怒らせると怖い神様であるということは書かれています。

こちらの本の内容とは関係ないのですが、伏見稲荷大社の参道(全てではない)は京都一周トレイルの東山コースの一部となっています。参拝するだけでなく、ハイキング・散歩を楽しむことも可能です。四つ辻の辺りは見晴らしが良い絶景ポイントでもあります。


出版社による作品の紹介

・最後の本物の巫女でありイタコの一人だった「オダイ」を15年にわたり観察し、交流した貴重な記録。神と話し予言をするなど、次々と驚くべき現象が起こる、稲荷信仰の驚愕の報告。(河出文庫)

・伏見稲荷で本当に起きた数々の不思議な霊現象の世界!
稲荷信仰の信者・霊能者(オダイ)だった女性を、
15年にわたって観察・記録した世の常識を覆す話題作!
彼女のハイレベルな霊能力を通じて明らかになった稲荷神の正体とは! ?(洋泉社版)

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